人工芝用充填材の新たな原料として、cococaRaのコイアピットが使用されています。
広島県広島市に本社を置く株式会社RISE Corporationは、人工芝用充填材Geofillシリーズを日本国内で製造・販売しており、国内では、越前市のサッカー場や神奈川県サッカー協会のかもめパークでも採用されているほか家庭用、ドッグラン、ランドスケープガーデンなどでも使われています。
実はcococaRaのコイアピットが、その人工芝用の充填材の新たな原料として使用されています。
ここでは、ココヤシ培土の新たな可能性とともに、人工芝用充填材の概要、cococaRaのヤシ殻培土コイアピットが選ばれた理由についてご紹介してまいります。
人工芝用充填材とは
人工芝用の充填材は、人工芝の耐久性を上げたり、緩衝層を作ることでクッション性を持たせスポーツ選手の膝や腰など体への負担を軽減したりする目的で使われます。
また、人工芝用充填材はいくつかの原料によって製造されています。
ゴムチップ製人工芝用充填材
人工芝用充填材にはゴムチップが使われることが多く、コスト面や埃が出ないなどのメリットがあります。
しかし、風雨などでピッチ外へ流出してしまうとマイクロプラスチックとして環境へ放出されてしまう恐れもあるとして、2019年1月にECHA(欧州科学機関)は人工芝から充填材の放出を防ぐために欧州委員会に提案が出されています。提案は、「6年間の移行期間を経て市場への禁止」または「3年間の移行期間後、ピッチからの充填材の流出を防ぐためにフェンスやブラシなどを使ってリスク管理を行う」ですが、欧州委員会が加盟国にどのオプションを提示するか、まだ最終決定はされていません。
参考
珪砂による人工芝用充填材
石英でできた珪砂(けいさ)も人工芝の充填材として使われます。重さがあるため、流れにくい重しになるなどのメリットもありますが、人工芝の排水穴が塞がり排水性が悪くなることもあります。
コイアピットなどの天然素材による人工芝用充填材
天然素材を使った人工芝用充填材は、メーカーや製品によってさまざまな素材をブレンドして製造されています。
cococaRaのコイアピットを原料に、最新の技術で高度処理しGeofillシリーズは、コイアピットだけでなく、トウモロコシの殻やコルクの配合率を変えて、用途や競技内容に合わせたカスタマイズが可能です。
コイアピットを原料とした充填材は、天候に左右されず表面温度と湿度の維持ができ、悪臭などもありません。風雨による流出も少なく、万が一流出した場合でも分解されます。以前はゴムチップと比較して高価だというデメリットもありましたが、現在RISE Corporationでは、同等の価格で供給できるようになりました。
RISE Corporationがココカラのコイアピットを選んだ理由
RISE Corporationの企画開発部部長の松坂信哉さんにココカラのコイアーピットを原料に採用した理由を尋ねました。
「cococaRaのホームページを見て、生産国のインドにも現地スタッフを置き品質管理をしていると知り、品質は間違いないと思いました。ph管理などシビアな農業分野において先進的な生産者に選ばれている実績があったことも大きいです。」
それだけでなく、下記のようなメリットも上げられます。
保水性も排水性も高く水溜りができにくい
cococaRaのコイアピットは保水性・排水性に優れており、降雨後であっても水溜りが出きにくく、スポーツフィールドを使用する選手も快適にプレイできます。
選手が安心してプレイに集中できる
充填材に使われているココヤシは特殊加工されているため飛散も少ないことに加え、天然原料のため揮発性のガスも発生しないので選手が安心してプレイに集中できる環境を作り出します。またクッション性があるので、選手の腰や膝に負担がかかりません。
使用済みの農業用フレーク状コイアピットを再利用
RISE CorporationもcococaRaも「使用済みの資材を循環させよう」という思いが一致しています。
cococaRaがRISE Corporationに委託して使用済みのコイアピット製品をRISE Corporationの工場に戻して粉砕、ふるいがけをした後に根を取り除き土壌改良剤として再利用する取り組みも進めています。
cococaRaは、農業界だけでなく、あらゆる産業で天然資源を活用し、循環して再活用する社会を共創できるステークホルダーとともに作っていきたいと考えています。
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cococaRaは、エコで高品質なココピートによって世界中の農業生産者が安定して生産できる環境を実現し、それによって農業生産者の生活を豊かにしていくことを目指し、これからも役立つ情報発信を継続してまいります。