概要
ココピートとは、ココナッツの殻の内皮にある繊維や粒を原料としたヤシ殻培地の一般名称です。
「Coirpith(コイアピス)」「Coconuts coir(ココナッツコイア)」とも呼ばれていますが、いずれも同じヤシ殻培地を指し、0.1〜10mmに粉砕した粒を利用した天然100%有機培土です。
主な生産国はインドやスリランカ。近年はインドネシアやベトナム産も増えています。もともとは、マットやロープなどのヤシ殻製品を作った後に、捨てていた部分を活用しているので、原材料の調達方法も地球にやさしいことが大きなメリットになります。
地球環境保護への関心が高まる中、産業廃棄物であるロックウールや土地を掘り起こして採取しているピートモスに代わる環境配慮型の土壌改良材として、ヨーロッパやアメリカを中心に普及が進んでいます。
特徴
- ココピート粒は多孔質でスポンジのような性質をもっているため、保水性・排水性に優れています
- 粒子同士の隙間が大きいため、通気性もよく、植物根の生長にも適しています
- pHが5.5-6.0 多くの植物が好む弱酸性の範囲なので、pH調整をする必要がありません
- 害虫を抑える役割を果たす天然のトリコデルマ菌が生息しています

メリット
用途に合わせた成型が可能
隔離栽培用、土壌改良材用など使用する場所や目的に合わせて形状を変えることができます。
環境配慮型資材
各種ヤシ殻製品を製造した後の副産物が原料となるため、サステイナブルな天然培土です。循環型農業が推奨されている昨今、自社農園のブランディングにもプラスになります。
廃棄コストの削減
使用済みの堆肥化されたココピートは土壌改良材として利用できます(畑に捲けば、廃棄コストは0円です)。業者に頼む場合も一般廃棄物扱いのため、処理コストはロックウールに比べ安価です。
デメリット
有機物のため堆肥化が進むと物理性が変わります。また隔離栽培で利用する場合は、定期的な入れ替えが必要です。長期利用をするためには、品質の安定したココピートを選ぶことが大切です。
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